正直言って、今年は気が重かった。
みんなそれぞれの事情があって、いろいろな想いを8耐にもってくる。
でも、私自身が、個人的理由でそれに耐えられなくなってきていた。
ウチの監督は言ってくれている。
「今年は出なくとも良いよ」
もちろん、それは本気と言うよりも、思いやりで言ってくれている。
でも実際は、ウチのチームが不参加だったとしても、私は運営に関わるわけだし
関わっていながら出られないのはもっとツライのだ。
だから、正確な気持ちを一言で表せば「放り出したい」という気持ちだった。
しかし、なんとか自分を立て直して、マシンに触る気になった。
もう既に「楽しみにしていたレース」というのとは違っているのかも知れない。
とりあえず、ガレージ内で作業する準備を始める。
今日の作業は、今ある部品の在庫数と、マシンの状態のチェックだけである。
ウィンカーのタマ切れだけを直しながら、自分のモチベーションを立て直す。
また、今年も前日の走行のみになりそうだ。